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August 07, 2005

「夢から醒めた夢」@劇団四季

最初あんまり興味がなかったのに複数の人(ブログ含)からおすすめ!と言われ(書かれ)、何だか無性に気になって行ってきました。なかなか腰が上がらず、平日に休みも取れなかったので、アンコール公演のしかも千秋楽。

いやーっよかった。まだお芝居など学校演劇くらいしか観たことなかった頃に観て今でも記憶に残っている初演のキャッツは別として、ここ数年の四季では一番だと思います。終演後、3階席まで総立ちで10回以上のスタンディング オベーション。まあ、楽ということもあったと思うけど、素直に立って賛辞を送りたくなったし、舞台と客席が一体化して、とってもいい雰囲気でした。

明るく、生命力溢れる少女ピコは「夢の案内人」の手引きにより、深夜の遊園地の片隅の館で、同年代の少女マコに会う。実はマコは1ヶ月前に交通事故で死んだ幽霊。明日、美しい心で死んだものだけが行くことを許される「光の世界」に旅立つ予定なのだが、その前に彼女が死んでから悲しみにくれている母親に会いたいのだと言う。母ひとり、子一人で生きてきたのに、目の前で最愛の娘を亡くして立ち直ることが出来ないままの母を残していけないと、マコは一日だけピコに自分と入れ替わってくれるよう頼む。迷ったピコだったが、マコの母を思う気持ちに打たれて承諾し、死者たちが出発を待つステーションへ。そこで世界各国で悲しい死を遂げた子どもたちや、ステーションを守るデビルとエンジェル、生前に罪を犯して天へのぼる資格を得るためステーションで働く人たちに出会う。そして… というお話。

お話の幕が開く前の、ジャグリングやら客席のそこここで顔を出す不思議な楽しい人たちやら、そして劇中のバラエティ溢れるダンスなど、お客さんを楽しませる趣向を存分に盛り込みつつ、内包するメッセージはとてもシンプルで共有しやすいものでした。最近のミュージカルはやたらと物語が複雑で、「それなにも歌わなくてもいいんじゃ?」だったり、何だか歌い手さんの独唱ばかりが目立っていて「○○とその仲間たちコンサート」だったりするのも多い気がするのね。「SHIROH」は作品としての質は高かったけどミュージカルか?って言われるとどうも違う気がしたし(^^;)…。登場人物が必ずしも歌ばっかり歌っているわけじゃなく台詞の部分も多いわりに、いい意味でこの「夢から醒めた夢」はミュージカルらしい作品でした。極論を言えば、ミュージカルはテーマとメッセージさえわかれば歌詞の一つ一つを拾わなくてもいいと思うし、それでいい作品であるべきだと思うんですよね。
最近多い、映像を用いた反戦や貧困へのメッセージも今回に関しては自然な流れで効果的に使われていたと思います。けっこうどの国の人にも普遍的に通じるテーマだと思うので、どうせ海外公演をやるならこういうのやればいいのに。

どうも脇にばっかり目が行くもんで、今回のツボは灰色のパスポート組三人衆かなあ。ヤクザさんはちょっとあまりにこてこてな気もしたけど、はじけたダンスの暴走族の兄ちゃんと、うちの会社にもいそうな企業戦士の部長さん。特に、背広(断じてスーツではない)で華麗なステップを踏む部長さんにどうしても目がいってしまい、困りました(笑) あ、あんまり関係ないんですけど、この三人とピコが並んだところを観て、ふと「オズの魔法使い」のドロシーと三人の仲間(案山子とブリキの木こりとライオン)を連想しちゃいました。ピコの吉沢梨絵ちゃんがドロシーキャラだからかしら。
夢の案内人は荒川務さん。いや、ぴったりでした…どことなくうさんくさい持ち味が(←褒めている。) 

個人的に、一個だけひっかっかった点が。
旅行会社の人間としては名前や写真を照合もなしに、他人のパスポートが使えるというのはどーしても受け入れがたいんですけど?(苦笑)だってここで間違えたら一生どころじゃない問題なんだよー?

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