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February 25, 2006

ナイボー!

出演 山田幸伸 近江谷太朗 前田綾 丸山優子 河本千明
於 シアタートップス

あらすじ 舞台は1985年 平八(山田幸伸)は真面目一方の郵便局の配達員。高校時代からの友人浩二(近江谷太朗)はいつも何かあやしげな話に手を出し、そのたびに平八にたかっている。そんな浩二が平八に女の子を紹介すると言ってきた。ディスコでおちあったのは背が高く快活なりえ(前田綾)と、小柄で大人しそうな礼子(丸山優子)。四人は平八の家で飲みなおすことにするが…。語り手は妹のあゆみ(河本千明)。うさんくさい浩二に振り回される兄が心配でたまらないのだが、どんどん危うくなっていく展開にも割り込むことができない。なぜなら彼女はもう死んでいる幽霊だから。

実際の観劇は18日でした。久しぶりのシアターサンモール。
自分には想像もつかないような、波乱の人生や、奇想天外なストーリーも好きだけど、こういうどこかに近くにいそうなちょっと困った人たちによって繰り広げられる群像劇って大好きだ。登場人物はたったの五人で、主役は一応平八(あゆみのような気もするけど)ひとりひとりのキャラがちゃんとたっている。
最初ねこをかぶっていたれいこと浩二がぐるで、平八をだまして最終的には家の権利書までまきあげようとして、それを何とか阻止しようと幽霊であるあゆみが奮闘する。で、あゆみちゃん、幽霊だから物も持てないし、人にさわることも出来ないし、普通の人にも見えない。でも、何かにおびえている人、怖いものがあるひとには彼女の姿が見えるのね。で、あんまり怖そうなものがあるようには見えない、りえにはずーっとあゆみが見えている…それはどうしてなのか、そして残りの人たちにはどういう過程であゆみが見えてくるのか、という過程が山場になるわけですが、この展開が軽快で楽しかった。近江谷さん、こういういい加減ででも悪人になりきれない、って言うすれすれの役をやらせたら天下一品ですな(←ほめている)。
で、りえにあゆみが見えているのは実は昔、友達に無視されてそれがずっと傷になって残っていて、さらにその首謀者が実は親友だと思っていた礼子だと思っている、そのことで礼子と礼子との友情に関してとても不安定な思いを抱いているから。一番からっと生きているように見えた礼子が一番実は、人間関係への不器用さ、自信のなさを秘めている。綾ちゃんが良かった。「クロノス」の津久井は最近の綾ちゃんの役ではかなり好きだったけど、今回の役は等身大で、質感を伴った役に感じた。個人的には夏の「雨夢」の暁子さんは、彼女がやったらテレビ版とはちょっと違う感じで面白いかな、と思ったんだけど夏は客演なのね。
りえが自分でも気がつかなかった心の傷がわかって、それで礼子に謝られてそれであゆみがみえなくなる、という脚本もありかな、と思ったんだけど見えたままだったのが実は個人的に密かなつぼでした。だって、昔から心に抱えてきたものがそんなに簡単に氷解したらすごく嘘っぽいものを感じるもの。

山田さんのぼけっぷりはほとんど芸術的だったし、最後にホロリとさせる温かな、演じている役者さんもみんな楽しそうないいお芝居でした。いい意味で、最初に役者ありき、のような気も…(^^)。次回公演があったらまた観てみたいかも。

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