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April 22, 2006

シネマ歌舞伎「鷺娘」

去年の勘三郎襲名披露のときもこれ目当てで観に行ったくらい好きな作品でもあり、さらに映像だとどういう風に編集されるのか非常に興味があったので楽しみにしていました。が、さすがに上映期間が短く、今日を逃すと無理なので、綱渡りのスケジュールながら無事に観られてよかったわー。

こちらで予告編が観られます。

同時上映の「日高川入相花王」が先。ちなみに「ひだかがわいりあいざくら」と読むそうです。
そもそも二本立てだというのもちょっと前に知ったくらいで飽くまで「刺身のつま」的先入観だったのですがこれが予想外のヒット。

日高川の岸辺に現れた美しい若い娘が、船頭に向こう岸に渡してくれ、と頼みます。それを船頭は「前に渡った山伏から女が来ても乗せないでくれ、と言われている」と冷たく拒絶。想う人の心変わりを知った若い娘は蛇体となって川を泳ぎ渡る、と言う物語。「道成寺」で有名な、安珍清姫の話です。もともとは文楽で上演されたものを歌舞伎化した作品で、面白いのは役者を人形に観立てた「人形振り」で演じられること。清姫を演じる玉三郎の後ろにはいつも影のように人形師の菊乃助が寄り添います。表情もあまり動かさず人形になりきって踊るわけで、流れる様な動きではなく、いかに人形らしく制限された動きの中で踊るか、と言うところが非常に面白かったです。思わず『ガラスの仮面』の北島マヤを思い出したわ(笑) たとえば、上を見上げる動きでも通常だと動き一回のところが、カクッカクッと手、頭、とこう二回になるわけですね。中盤でちょっと玉三郎さんが飛ばしすぎて人形師の菊乃助くんが遅れている印象のところもあったんですが(錯覚かも←おい)、何度も身を折って嘆くところから物狂いに至るまで、そして河を越えていくところは圧巻でした。船頭役の市川薪車(しんしゃ)さんはちょっとコミカルな動きで、日本人形と言うより木彫りの民芸品みたいな人形。特に足の動きが面白かったです。

「鷺娘」は期待通りの美しさ。ただ、最後の死に至る場面は圧倒的に降りしきる雪の中で惑乱する姿が美しいのでアップ映像より、もっと引いた感じで撮ってほしかったなあ。近いと雪が作り物めいて、さらに人物が浮き上がりすぎてちょっと幻想的な印象が薄くなるので。

それでも十二分に満足でした。引抜での衣装代わりとかもあって華やかだから、海外でも公開すればいいのに。日本がらみの展示会とかで一緒に併映しても面白いかも。
東京は28日まで、その後関西でも上映されるので興味がある方はぜひ。

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